- 突然部下が辞めると言い出してきた
- 連続して部下が辞めていて、これ以上連鎖退職が続くと評価が下がりそう
このような悩みをお持ちの方もいらっしゃると思います。
上司の立場としては、部下が辞めていくと管理能力を問われ、さらに上の上司からの追求される事も多くなってくるので、辛いですよね。
会社によっては、連続して部下が辞めていくと出世にも響いてしまう事もあります。
部下の退職はできれば未然に防いでいきたいものです。
今回は部下の退職サインについての解説をしていきます。
あなたの部下でこのような兆候が見られる場合、それは退職の前兆の場合がありますので早めの対処をしていくように心がけていきましょう。
部下の退職サインや兆候7つ
業務実績があきらかに落ちた
部下のモチベーションというのは見た目だけではなかなかわかりにくい部分がありますが、モチベーションは必ず仕事の結果に出てきます。
- それまでエース級として活躍してきた人が急に売り上げが落ちてしまった。
- 2ヶ月連続で売り上げが落ちている。
転職や退職を考えている人は誰であってもモチベーションは下がります。
「どうせここで頑張ってもしょうがない」
もうその会社でやっていく必要がなくなる訳ですから、これ以上努力したとしてもそれが無意味であると分かっているからです。
モチベーションが低下するとやる気が起きなり、営業をしてても押しが弱くなったり、手を抜いて仕事をするようになります。
もちろん市場の変化が理由である場合もありますが、周りの社員との売り上げ傾向にあきらかな差がある場合は退職の兆候である場合がありますので、注意をしないといけません。
仕事が遅くなったりミスが目立つようになった
また同じモチベーションの理由から、仕事のミスが急に増える傾向も見られます。
退職や転職を考えている人は、転職活動の事で頭がいっぱいになったり、退職願をいつ出すか、どのように話すかなど、今後の事についてを考えるようになるため、仕事に集中できなくなる場合も多くなります。
集中できなくなると仕事の効率も悪くなり、仕事のスピードが遅くなります。
同時にミスも増える傾向があります。
「この人がこんなミスを…」
というような信じられないミスであればあるほど、会社を辞めようとしている可能性が高いので、早めの対処が必要になります。
染めていた髪の毛が黒、もしくは落ち着いた色に変わった
これまで髪を目立つ色に染めていたのに急に黒く染めてきた、落ち着いた色に染めてきた、という場合は、企業との面接のために色を変えたと見ていいと思います。
気分転換、髪が傷むからという理由を言ってくると思いますが、本音の所は転職活動をしているからという場合が多いです。
あまり気にしない上司も多いですがかなりわかりやすい兆候です。
髪の毛の色が変わったばかりのタイミングであればまだ転生先が決まっていないという事が予想できますので、早めに対処すれば退職の気持ちをひっくり返す事もできます。
有給休暇を一月に2日以上利用した
既に転職活動をしていれば必ず企業との面接が入ります。
一次面接を行って企業が気に入れば早めに二次面接を行いたいと思うので、一次面接と二次面接の間隔が短い場合が多くなります。
必然的に会社も短期間で2回、もしくは3回ほど休まないといけなくなってしまいます。
1ヶ月で2回、3回と有給休暇を取得している場合は企業との面接に行っていると考えていいでしょう。
ただ実際に面接に行っているわけですから、かなり転職に対する気持ちは強いと見ることができます。
残業をしなくなった
退職のサインや兆候は残業時間にも現れてきます。
中には毎日定時に帰ると周りに気づかれてしまうと思い、それまで同じように残業をする社員もいます。
ただ企業との面接がある場合はどうしても残業をせずに退社をしないといけないため、一日中ソワソワしたり、定時になると急に「今日は急用があるから」と言って会社を後にするケースが出てきます。
一度であれば本当に家庭の事情などもあるかもしれませんが、それが二度三度と続くようであれば、企業との面接に行っている可能性が高いと見て間違いないでしょう。
出社時の服装に変化が現れた
企業との面接はスーツ着用が原則です。
服装自由の職場でいつもカジュアルな服装で出勤しているのに、その日に限ってスーツ着用で出勤してきたという場合は企業との面接があると思っていいでしょう。
金曜日であれば合コンや街コンなどの婚活があるからとごまかされてしまう可能性もありますが、そんなタイプの人間でもない場合は、企業との面接に行くと疑って間違いありません。
休み時間を一人で過ごすようになった
退職の兆候は休み時間にも現れてきます。
それまで休み時間に同僚とのおしゃべりをしていた部下が急に一人でいる事が増え、電話をしたり、メールチェック、スマホチェックの時間が増えた場合は、休み時間に転職先の検索、企業とのメールのやりとり、転職エージェントとのやりとりしていると考えて良いでしょう。
以下のような場合はその可能性が高いと見ていいです。
- スマホが他の人に見られないような位置で見ている
- 30分以上の長電話をするようになった(転職エージェントとの電話面談)
上司の立場になると休み時間も関係なく仕事をしないといけない人もいますが、休み時間こそその人の素の姿が現れやすい時間帯ですので、たまには一緒に休憩室でご飯を食べたりしてみる事も大事です。
今回の記事とかぶる点もありますが、こちらの優秀な社員が辞める14の兆候と理由も参考になると思います。
退職サインが出た際は会話の場を持とう
このようによく部下を見ていればわかりやすい兆候があるのですが、それを見逃してしまう上司も少なくありません。
上記の兆候で当てはまる箇所が多ければ多いほど退職の可能性が高いと言えます。
その兆候があっても何もしないのは上司としての責任を果たさない事になります。
現段階ではまだ退職が決まったわけではありませんし、まだ次の転職先が決まっていない可能性も十分あります。
部下の中には一時の勢いで退職や転職を考えている人もいます。
一度走り出したからやり通さないといけないと考える人もいるでしょう。
ただこのような兆候やサインが見えた時、スピーディに上司が対応していれば、退職の気持ちを変えていく事ができるかもしれません。
退職をしようとしているのであれば、会社に対する不満があると考える事ができます。
もしかしたら上司のあなたが原因で辞めたいと思っているのかもしれません。
そのような状況でコミュニケーションを取るのは、やりづらいかもしれませんが上司の義務として最善は尽くさないといけません。
そしてあなたに問題があるのであれば自戒をしてあなた自身が変わっていく必要もあると思います。
プライドや自尊心があるとは思いますが、連続して退職者を出すことはできれば防いでおきたい所ですので、一旦はそれを忘れて目の前の退職者を出さないように対処してみてはいかがでしょうか?
話をするタイミングや場所には注意しよう
部下に退職の兆候が出たからといって、やみくもに話をしようとしても逆効果です。
以下のような行動はより部下に退職の意思を固めさせてしまう事になりますので、控えるようにしましょう。
- ストレートに退職をしようとしているのかを聞く
- 他の社員のいる前で追求を始める
- 感情的になって話をしてします
- 相手を揶揄するような話し方
上記のように話をしてしまうと、部下としても話そうにも話せなくなってしまいます。
もし会社全体にそのような噂が立ってしまえば、もう後には引けないと思ってしまったり開き直ってしまって、より退職スピードが加速してしまう場合もあります。
それが原因で退職が決定的になってしまったという事が会社全体に広まっていってしまうため、自分で自分のクビを締める事になってしまいかねません。
ただでさえ退職や転職はデリケートな話になりますので必ず1対1の場面で話すようにしましょう。
話の切り出しは、業績の低下や仕事に対するミスなどに対して「最近悩みでもあるんじゃないの?」というような内容が無難でしょう。
辞めるサインが出ないようにすることが必要
上司という立場であるならば部下に辞めるサインが出たらどう対処するかではなく、部下から退職のサインが出ないようにするために、という事を考える事が重要です。
部下が連続して退職をするという場合、その会社に問題がある場合が多いですが、退職理由が上司そのものにある場合もあります。
主なものには以下のようなものが挙げられます。
- 上司の仕事に対する考え方が浸透していない
- 部下に対する接し方が乱暴
- 部下の話を聞かない
- 上司の感情で仕事をしている
- やりたくない仕事を全て部下にやらせている
上司はそのチームをまとめる立場であり、マネジメントをしていかないといけない立場の存在です。
自分がそのマネジメントをうまくできているかどうかもう一度考えてみましょう。
こちらに、部下が辞めるのは上司の責任の記事でも説明していますので、参考にしてみて下さい。
退職者を続出させる事は、自分の評価を落とす事であり、出世の道を狭くしてしまう事になります。
最低でも上司の責任で会社を辞めるのではないというような、部下との関係を作っていくのがまず大事に事になっていきます。
何よりも大事なのは普段のコミュニケーションです。
事ある度に、相手を認めてあげる事が大事ですし、苦しい顔をしていれば声をかけてあげる事も大事です。
いきなりは難しいかもしれませんが、徐々にやっていけばお互いの信頼関係もできてくるはず。
会社を辞めたいと思った部下があなたに対して、悩みを打ち明けてくれるようなそういった関係性を目指していきましょう。
まとめ
部下の退職のサイン・兆候について今回は話をしてきました。
普段から部下をよく見ていればすぐに分かるようなサインが多かったのではないでしょうか?
このような兆候が見えた際は、できる限り早めに対処していく事を心がけていきましょう。
連続して部下が辞めていっている場合などは、上司本人に何らかの問題がある場合もあります。
自分自身がしっかりと部署と部下をマネジメントできているかどうかも一度見つめ直していくといいと思います。