初めての転職や退職という時は、いざ退職をしてみたものの、その後どんな手続をすればいいかわからない、という人もいるんじゃないでしょうか?
何となく失業保険の手続き申請や保険の切り替えなんかはしないといけないと思っているかもしれませんが、実際やってみようとすると「あ、この書類もらうの忘れてた!」となることもあります。
また、よく調べずに手続きをしてしまって、本来支払えば良い金額よりも数万円も多く支払わないといけなくなってしまった、というケースもありますので、この辺りはしっか間違いのないように手続きをしたですよね。
そこで今回はそのようにならないために、これまで転職を7回経験してきた管理人が、退職後にやるべき事をスムーズに進め、そして金銭的にも損をしないようにするポイントを解説したいと思います。
退職前に必要書類を揃える事が重要!
退職後にスムーズに手続きを進めるために最も大事な事は、退職前に必要な書類をしっかりと揃えておく事です!
よくあるのが退職後に調べ始めて、初めて必要書類が足らないという事を知るパターン。
会社もお役所も基本的な考えは同じで、こちらから聞かない限りは何も教えてくれませんし、書類も準備してくれません。
もうこれまでの経験でもおわかりですよね。
書類が足らない場合は、勤めていた会社にお願いして送ってもらう必要が出てきますが、なんとなく頼みにくいですし、会社と喧嘩別れした人ならなおさらです。
そうならないように、まずは退職前にやっておくべき事、会社からもらうべき書類をリストアップしていきます。
退職前にやるべきことリスト!
1:保険証のコピーor写真撮影
保険証は退社時に会社に返納しますが、その後会社もその保険証を保険協会に返す事になりますので、退職する前に必ずコピーを取るか、写真を撮っておいて下さい。
これは「任意継続」というこれまでの社会保険を継続していけるシステムがあり、その申請の際に保険証の記号・番号が必要になるからです。
また転職先の会社でも「保険証の記号・番号がわかれば教えて下さい」と言われる場合もありますので、任意継続をしない場合もコピーや画像を残しておいた方がいいですよ。
2:マイナンバーカードの作成
退職後の手続きでは何かと身分証明書を提出する機会が増えてきますが、そんな時に意外と便利だったのがマイナンバーカードです。
最近は免許証だけだと申請自体ができないケースも増えてきていますが、マイナンバーカードだと個人番号と写真があるため手続きもスムーズになります。
申請から受け取りまでに約1ヶ月ほどかかるため、退職前に早めに申請をしておきたいです。
3:ネットバンク以外の銀行口座開設
最近は楽天銀行やジャパンネット銀行がメインバンクという方も増えてきていますが、失業保険の支払いは都市銀行、地方銀行、ゆうちょ銀行のいずれかの金融機関宛てのみの振込になります。
お役所の考え方はまだまだ古いものなので、仕方がないのでここは近くの銀行の口座を作っておきましょう。
退職してからも作れない事はありませんが、最近は通帳を作る理由を聞かれたりとかしますから何かと面倒ですからね。
4:その他の書類
他にも以下を退職前にお願いしておきましょう。
離職票は退職後2週間ぐらいたたないと送られてきませんが、それ以外の書類は比較的早く準備をしてもらえますので出来たものからもらったり、送ってもらうようにお願いをしておくといいですよ。
- 離職票1・2
- 退職証明書
- 健康保険資格喪失証明書
- 年金手帳(本人が持っている場合もある)
- 雇用保険被保険者証(入社時にもらっている場合もある)
ここまで書類をもらおうとすると、「お前は書類コレクターか?」と思われる可能性もありますが。
なんとなく気が引けてしまうかもしれませんが、これからの手続きに必要な場合が出てきますので、必ずもらうようにしましょう。
5:住民税の支払いを分割にしたい場合は依頼する
退職するのが1月~5月の場合は住民税の支払いは会社が行ってくれますが、6月~12月に退職した場合は退職時に一括で支払うか分割で支払うかを選択する事ができます。
どっちみち支払わないといけないものなので、退職時に一括して支払いをするのがいいと思いますが、どうしてもお金が必要という場合は分割での支払いにしてもらう方法もあります。
6:証明写真を撮る(写真館)
ハローワークで失業保険の申請をする時に、証明写真が2枚必要になります。
証明写真はスーツ着用でなくても大丈夫ですが、その後の転職活動で必要な場合は在職中に撮影すると面倒がなくていいと思います。
退職後にわざわざスーツを来て写真だけ撮りに行くのは面倒ですからね。
その時は写真データの買取もしておくと、その後は自宅でプリントアウトもできて楽ですよ。
最近は自撮りでの証明写真作成もできますが、やっぱりプロの腕は違いますから、できれば写真館での撮影をオススメします。
ここまでが退職前に必ずやっておきたい事です。
退職後の手続きをスムーズに進めるために最も大事なポイントは「退職後でなく退職前にある」という事です。
上記をしっかりしておけば退職後の手続きが思った以上にスムーズになります。
ハローワーク、お役所ともにそうですが、書類一つなければ何の手続きもしてくれませんし、融通だってききません。
それは十分分かっている事なので、そういうものだという認識をして、自分自身で防御策をとっていきましょう。
退職後の手続きはこの順番でやるとスムーズ
それではここからが退職後の手続きとなります。
以下のような順序で手続きをしていけば、スムーズに手続きができると思いますので参考にしてみて下さい。
また僕がその際に必要だった書類も一緒に記載をしておきます。
中にはマイナンバーカードが不要だった手続きもありますが、念のため持っていく事をおすすめします。
1:任意継続保険への切り替え(退職後20日以内)
まず健康保険に関してですが、退職したら国民健康保険に変更しないといけないと思っている人が多いと思いますが、これまでの社会保険を継続できる「任意継続」という方法があります。
これはこれまでと同じ内容の保険内容となるため、扶養家族がいる場合などは絶対にこちらを利用した方が得になります。
これを継続すれば月々の支払いが3万円程度で良かったものが、知らずに国民健康保険に加入した事により支払い金額が6万円以上になってしまったというケースもあります。
パワハラや長時間の残業時間などの正当な理由がある退職の場合は、国民健康保険でも金額を免除されますのでそれを利用する事もできますが、まずはこちらも手続きをしておいて、金額を確認してからどちらにするかを決める事をおすすめします。
またそのような理由以外での退職の場合で国民健康保険の減額をするのはほぼ難しくなりますので注意して下さい。
3:管轄の役所で国民年金の申請と免除・減免申請
次に管轄の役所に行き、国民年金への切り替えをしますが、この時窓口で「免除もしくは減免の申請も一緒にしたいです」と伝えましょう。
通常は前年度の世帯収入の合計で免除・減免ができるかどうかが判断されますが、失業者においては「自分を除いた、前年度の世帯収入」で判断がされるため、免除もしくは減免の可能性が高くなります。
収入の合計金額によって、全額、半額、4分の1等が決定しますが、たとえ4分の1でも月々4000円ほど支払い金額が減る事になりますので、それだけでもかなり楽になるはずです。
恥ずかしい事でも何でもありませんので、ここで手続きしておきましょう。
3:離職票が届いたらハローワークへ失業保険の申請に行く
離職票が前職の会社から届いたらハローワークに失業保険の手続きに行きます。
離職票も念のためコピーをしておいた方がいいと思います。
通常は約2週間以内に届きますが、2週間を経過しても届いていない場合は会社に請求をしましょう。
ハローワークは8時30分から業務開始となりますので、早めに行動すると手続きもスムーズです。
また退職理由を自己都合→会社都合に変更したい場合はタイムカード、パワハラの証拠も準備するようにして下さい。
4:ハローワークで自己都合退職→会社都合退職と認められた場合は再度役所に行く
ハローワークで申請すると、受給説明会で「雇用保険受給資格者証」をもらえますが、パワハラや長時間の残業等、会社の都合による退職と認められた場合は「特定受給資格者」となります。
このように自己都合退職から会社都合退職を認められた場合は大幅に国民健康保険が減額となる場合がありますので、再度最寄りの役所に行き「国民健康保険への切替えと、減額申請をしたい」旨を伝え、ハローワークから渡された雇用保険受給資格者証を提出しましょう。
だいたいの金額を教えてくれますので、それにより任意継続保険を継続するか、国民健康保険に変更をするかを決定するかを決めるといいと思います。
独身の方であれば国民健康保険に切替えた方が支払い金額は安くなると思いますが、ご家族がいる場合は家族の分の支払いがありますので、その辺りも計算して決めるようにして下さい。
国民健康の申請をした後ですが、任意継続保険は一回でも支払いが期限までに行われないと自動で保険期間終了となりますので、特に手続きは必要ありませんが、保険協会から保険証返納の依頼がきますので、それに従って保険証の返還をして下さい。
まとめ:退職後のスムーズな手続きのために、退職前にもらえる書類はもらっておこう
以上が、退職後にやるべき手続きの流れとなりますがいかがだったでしょうか。
手続きをするためにはその書類の準備が必要ですが、意外と退職前に準備するものが多いという事がお分かりになったんじゃないかなと思います。
マイナンバーカードの申請など、多少めんどくさいものもありますが、在職中にしておけば退職後にスムーズに手続きができ、転職活動に集中する事ができますので、ぜひ参考にしてスムーズな手続きを行って下さい!
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