「ハローワークはブラック求人が多い」
「ハローワークの求人はほとんどブラック」
「ハロワにホワイト企業の求人なんてない」
と良く聞きますが、これは本当でしょうか?
たしかにハローワークの求人は、企業も無料で求人を出せますので、ブラック企業が多いというのも事実です。
そういうネットでの声があるため、「ハロワの求人はすべてブラック」というようになってしまうのです。
でもリクナビネクスト(リクナビNEXT)やマイナビ転職のような大手の転職サイトにだってブラック企業の求人情報が掲載されている事も多いですよね。
今回はハローワーク求人のブラック求人の見分け方と、優良なホワイト求人を見つけるコツを紹介したいと思います。
ハロワ求人のブラック求人の見分け方
それでは僕がハローワークで実際に行ってきた、とっておきのブラック求人の見分け方をいくつか紹介したいと思います。
いつも見かけるような求人内容(ブラック度:★★★★★)
まずいつ検索しても見るような求人内容。
会社名を見てみると、やはり同じ会社だっという場合が多いです。
また複数の部署での募集や、実店舗がいくつもある場合は、いくつも求人を出せるため、「またこの会社じゃん」と思うような事があります。
まずこういった求人はブラックの可能性が大です!
ハローワークは無料で求人を出せるので、常に人手不足というような会社は、掲載されていない時期がないようにします。
「掲載されていない時期がある=無料なのにもったいない」という事なんでしょうねえ。
ハローワークに求人を多く出している会社は以下のようなサイクルになっている場合がほとんどです。
- 従業員の出入り(特に出)が激しい
- 過剰な労働環境、パワハラなど、環境が悪い
- 入ってもすぐに退職してしまい、定着しない
社員は基本的に使い捨てという感じです。
来るものは拒まず、去る者は追わずというスタンスなので、まずこういった所は止めておいた方が良いでしょう。
仕事内容が簡単すぎる(ブラック度:★★★★★)
これも良く見るのですが、こんなの別にアルバイトでもいいじゃん?というような仕事内容の場合です。
僕がよく見かけた仕事内容ですと、
・パソコンソフトのインストール、セットアップ
・マニュアルに従ってメールを送るだけ
などです。
一度、「パソコンソフトのインストール・セットアップ」という仕事内容の求人に応募して、面接にも行きましたが、いきなり、「SEの即戦力がほしいんだけど、できるの?」って言われて混乱しました!
また、「マニュアルに従ってメールを送るだけ」という会社も窓口で紹介の電話をしてもらいましたが、「あいにく女性だけの募集みたいですね」という返事。
これは恐らくチャットレディのような仕事なんだろうなーと想像する事ができました。
こんな感じで、仕事内容がなんか曖昧な場合とか、一行だけしか仕事内容が書かれていない場合は、後出しでやっかいな内容を出される事が多いですので、注意が必要です。
年間休日が100日以下or年間休日が書かれていない(ブラック度:★★★★)
年間休日が100日以下の場合はブラック度がかなり高いです。
年間休日100日という事ですと、以下の場合が多いです。
- 日曜休み
- 土曜隔週休み
- 祝日休み
これだと年末年始、お盆なども合わせて年間休日100日になりますが、第2土曜、第4土曜が休みで第5土曜は出勤という会社も少なくありません。
この場合は、第5土曜、翌月第1土曜が出勤と連チャンになってしまい、確実に年間休日100日は切ります。
現在は週休二日制を採用している会社が大半をしめるため、社員を働かせたいというような考えがスケスケな会社は避けておいた方が無難でしょう。
ギリギリOKなラインは、年間休日105日。
105日以上であれば、
- 土日祝日休み(※月1~2日土曜出勤あり)
もしくは
- 土日完全週休二日制
- 祝日は出勤
このどちらかの計算になるので、先ほどのケースよりは楽になると思います。
ほぼ毎週土日休みとなるので、計画なども立てやすくなりますし、体力的にも問題ないレベルになってきます。
特に注意したいのが、次のようなケースです。
- 年間休日数が書いていない
- 週休二日制と書いてある
このように書いてあるケースは特に悪質です。
なぜなら、毎週日曜日が固定休みで、月に1日でも土曜日の休みがあれば、「週休二日制」と書くことができるからです。
このルールを逆手にとり、労働者から搾取しようとする姿勢はブラックのものそのものです。
恐らくそう書かないと誰も応募してこないからそうしているんだと思いますが、はっきりいって逆効果でしかありませんね。
勤務時間の欄に「変形労働制」と書かれている(ブラック度:★★★★★)
変形労働制とは簡単にいうと以下のようなものです。
変形労働時間制とは「一定の期間を単位として、その期間内であれば1日8時間を超えても、残業代を追加で支払わない」 という制度です。 例えば、引越業で新生活が始まる時期は忙しい… というときに、一定期間だけ残業代を支払わずに残業をする ことが可能になります。
変形労働時間制を導入すると、会社は残業代を支払わなくていいと思いこみ、会社はこの制度を使いたがります。
本当はトータルして規定時間以上の残業をした場合、残業代を支給しないといけないのですが、アホな経営者は、
「忙しいけど残業させても払う金は増えんから、どれだけでも残業させられる」
と勘違いするのです。
本来の制度を自分のいいように解釈して、労働者から搾取しようとする会社が多いので、「変形労働制」と記載がある会社はまず避けておいた方が無難です。
給与金額の範囲がやたら広い(ブラック度:★★★★★)
給与額の欄を見るとたまにこんな記載がある場合があります。
給与:18万円~40万円(年齢、経験、能力に応じて)
はっきり言って、二度見してしまうレベルですね!
40万円を越える金額は魅力的です。
こういう求人内容を見ると、だいたい人はこんな風に思います。
「40万は無理かもしれんけど、年齢も考慮されるから30万くらいはいけるかな」
甘いです!
企業はいかにあなたから搾取するか、それだけしか考えていません。
かなりの実力があるのであればまだしも、未経験などの場合は、年齢が30歳を超えていようが、40歳を超えていようが、最低賃金からのスタートになります。
内定はもらったけど、給与確認をしたら18万円だっという事例もあります。
あまりにも給与額の範囲が広い場合は、とにかく内定を出して、最低賃金で働かせようとするブラック企業であると考えて間違いないでしょう。
賞与なし、退職金なし(ブラック度:★★★★)
この点に関しては、会社が年俸制であるとか、会社が外資系だとか、いろいろな場合があるので一概にいえない部分もありますが、やはりないよりはあるに越したことはありません。
そしてもうひとつ言えるのは、
賞与がない会社、退職金がない会社は、経営があまりうまくいっていない可能性がある、という事です。
また以下のような場合も注意が必要です。
・賞与二ヶ月分(業績によっては支給されない可能性あり)
これはもう、「うちの会社業績悪いよ!」と言っているのと同じ事です!
業績が悪いという事であれば、その会社に未来というものはありません。
れだけ社長がいい人であっても、残業時間がない、と言っても、その会社はある意味で「ブラック」と言えるんじゃないかと思います。
残業時間が30時間以上(ブラック度:★★★★)
残業時間が30時間以上ある場合、特に35時間以上の会社は残業時間がかなり多いと予想されます。
20時間程度であれば、一日にして約1時間程度の残業になるので、会社としても正直に書く事ができますが、
一日に2時間以上の残業時間があると、会社側も「正直に書いたら、誰も応募してこないんじゃね?」と、だいたい35時間ぐらいと記載をします。(僕が以前いた会社がそうでした)
ただ残業時間30時間以上と書かれている場合で、その残業時間で仕事が終わるという事はまずありません。
月に50~60時間程度の残業があると見積もって見るのがいいと思います。
基本給と手当の割合がおかしい(ブラック度:★★★★)
賃金の欄でこんな表記の場合があります。
a)基本給:180000円
b)定期的に支払われる手当:
技能手当:60000円
残業手当(固定):70000円
住宅手当:10000円
a+b=310000円
このように、総トータルの給料が多いが、基本給と手当のバランスがなんかおかしいという求人も注意が必要です。
なぜ企業がこういう書き方をするかというと、基本給を安くすればそれだけ企業が払う金額を少なくできるから。
ボーナスの計算なんかは、基本給を基本にして考えられる事が多いので、賞与4ヶ月と書いてあったからトータル120万円もらえるのかと思ったら、70万円しかもらえなかったというような事になります。
「えっ? 50万円も違うの??」って感じですよね。
また有給休暇を取得した際も、有給の対象になるのは基本給だけ、手当に関しては支給なし、という企業も普通にあります。
基本給が少なく、手当が多い場合は、このような会社の考え方があると思って間違いありません。
それに基本給というのは会社側としても変更しづらいですが、手当は変更がしやすくなっています。
特に固定残業制の場合は、「最近業績も悪くなってきて残業もなくなってきたから、残業代を減らそう」と思えば、それを変更するのもそれほど難しくないのです。
基本給が少ない場合、かつ手当の金額がそれに対して多いなと感じる場合は、そういう点も注意した方がいいでしょう。
ブラックへの見極めができれば、ホワイトを見つけるのは簡単
他にもありますが、以上が主なハローワークの求人を見たり、応募したりして覚えたブラック企業の見分け方です。
ブラック企業の見分け方を身につければホワイト企業を見つけるのもそれほど難しい事ではありませんので、ぜひ参考にしてほしいと思います。
またホワイト求人の目安も参考になるかもしれませんので、その目安と書いておきたいと思います。
ホワイト企業の求人を探す時は、以下の指標を基準にして探すといいでしょう。
- 年間休日120日以上(完全週休二日制と書かれていればさらに良し
- 残業時間20時間以下(残業代は全額請求という記載があればなお良し)
- 退職金制度あり
- 賞与あり(年4ヶ月以上なら◎、3ヶ月以上なら及第点)
- 交通費実費支給
- 育児休業取得実績ありならなお良し
全てが当てはまるというスーパーホワイト企業はなかなかないと思いますが、当てはまる箇所が多ければ多いほどホワイトの可能性は高まりますので、こういった優良求人を探すようにして下さい。
ブラック企業に対する臭覚を養えば、ホワイト企業を見分けるのは難しくない!
いかがでしたでしょうか?
このような知識があれば、ブラック求人に対しても敏感になり、ホワイト求人を探しやすくなりますので、ぜひ試してほしいと思います。
ただ、ホワイト求人を見つける事ができても、倍率がかなり高い場合が多く、ぐに応募されて募集が終わってしまうという事が多いです。
見つける事ができるようになってもタイミングが合わないと、なかなか内定までたどり着くには結構な壁が有る事も知らないといけません。
また優良企業は、ハローワークにブラック企業が多いという口コミやイメージがつくようになってしまっているため、あえてハローワークには求人は出さずに、転職エージェントに求人依頼をする事が増えてきています。
あえてハロワ求人に頼らず、こういった転職エージェントを活用するのもホワイト企業への転職を成功させる方法です。
転職エージェントなら、ブラック求人を見分ける必要もなくなる
転職エージェントというのは、転職をしたい人に求人紹介をしてくれる人材紹介会社で、登録すると面談を行ってくれ、そのキャリアや適正に合った求人を紹介してくれるというサービスです。
自分に合った求人を転職エージェントが探してくれるので、転職サイトで時間をかけて探すという手間が省けますし、優良求人がほとんどなので、ブラック企業に転職してしまったというようなリスクも最小限になります。
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初めての転職の場合は、不安になってしまって踏みとどまってしまいそうになりますが、何もしなければいつまでたっても現状のまま変わりません。
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一歩踏み出して、今よりも充実した生活を送っていけるように努力してみましょう。